鉄筋コンクリート(RC)造は耐火性に優れている?特性についても詳しく解説
「鉄筋コンクリートの耐火性は?」
「本当に火災から建物を守れる?」
と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
実際、火災のリスクは誰にでも潜んでおり、大切な家やオフィスがその影響を受ける可能性があります。鉄筋コンクリートは、その高い耐火性によって、多くの建物に採用されていますが、その理由や特性についてはあまり知られていないのが現実です。
この記事を読むことで、
- 鉄筋コンクリートの耐火性の特性
- 鉄筋コンクリートの耐火性の設計方法
などを詳しく知ることができます。火災からあなたの大切な空間を守るために、ぜひ続きを読んでみてください。
鉄筋コンクリートの耐火性とは
鉄筋コンクリートの耐火性とは、火災が発生した際に、その構造がどれだけ耐えられるかを示す重要な特性のことです。これは建物の安全性を高めるために非常に大切な要素です。

耐火性の定義と重要性
鉄筋コンクリートの耐火性とは、火災時にその構造がどれほどの熱に耐えられるかを示す性能です。
これは建物が火災にさらされた際、崩壊を防ぎ、逃げる時間を稼ぐために必要不可欠です。
例えば、鉄筋コンクリートは非常に高い耐熱性を持つため、火災による直接的なダメージを受けにくいのです。
日本では建築基準法で耐火性能が求められています。
具体的には、耐火構造としての基準が設けられており、一定の時間、火災に耐えることが求められます。このような基準があることで、建物の安全性が確保されているのです。
また、耐火性の向上は、火災による損失を抑えるだけでなく、保険料の軽減にもつながるため、経済的なメリットも大きいのです。
実際、耐火性能が高い建物では、火災による損害賠償が減少することが多くのデータで示されています。
鉄筋コンクリートの基本的な構造
次に、鉄筋コンクリートの基本的な構造について見ていきましょう。
鉄筋コンクリートは、コンクリートの中に鉄筋を組み込むことで、強度と耐久性を向上させた構造です。この構造が、耐火性を高める要因となっています。
コンクリート自体は高温に強く、鉄筋がそれを補強することで、火災時の変形を防ぎます。
鉄筋がコンクリートの中に埋め込まれているため、コンクリートが高温にさらされても、鉄筋がその影響を受けにくいのです。この特性が、鉄筋コンクリートの耐火性を高めている理由の一つです。
さらに、鉄筋コンクリートが高層ビルや橋梁など、大規模な建築物に多く用いられるのは、この耐火性と強度の高さが評価されているからです。
鉄筋コンクリートの耐火性の特性
鉄筋コンクリートの耐火性には、さまざまな特性があるため、それを理解することは非常に重要です。
- 鉄筋コンクリートの材料とその性質
- 耐火性能を示す試験基準

鉄筋コンクリートの材料とその性質
鉄筋コンクリートの耐火性は、主にその材料に起因しています。
コンクリートの材料
- シリカ
- セメント
- 砂
- 骨材
この組成が、非常に高い耐熱性をもたらします。具体的には、コンクリートは約1,000度の温度に耐えられると言われています。
一方、鉄筋はコンクリートの強度を高めるために使用されますが、高温にさらされると変形や強度低下が起こるため、その配置が非常に重要です。適切に設計された鉄筋コンクリート構造物では、コンクリートが鉄筋を保護することで、耐火性が向上します。
耐火性能を示す試験基準
次に、鉄筋コンクリートの耐火性能を示す試験基準について見ていきましょう。
建物の耐火性能は、各国の基準に基づいて試験されています。
例えば、ISO 834という国際的な試験基準があり、これに基づいて耐火性を評価することが一般的です。
この試験では、鉄筋コンクリート構造物が一定の時間、火災に耐えられるかどうかを検証します。
具体的には、温度が急激に上昇する中で、どのくらいの時間構造を保持できるかが測定されます。このデータが、建築物の耐火設計の基礎となります。
試験結果によって、建物の設計者は、どの程度の耐火性能が求められるのかを判断します。これにより、安全性を確保しつつ、コストの最適化が図れるのです。
鉄筋コンクリートの耐火性が優れている理由

鉄筋コンクリートの耐火性が高い理由を詳しく見ていきましょう。
- コンクリートの高耐熱性
コンクリートは、耐火材料として広く知られており、その耐熱性は建築物において極めて重要です。具体的には、コンクリートは1,000度以上の熱にさらされても、構造的な強度を保つことができるのです。 - 鉄筋の役割とその特性
鉄筋は、コンクリートの引張強度を補うために使用されます。コンクリートは圧縮には強いですが、引張に対しては弱い特性があります。そこで、鉄筋を組み込むことで、引張力にも耐えられる構造を実現します。 - 火災時の温度変化に対する耐久性
火災が発生すると、急激な温度上昇が起こります。鉄筋コンクリートは、瞬時に温度変化に適応し、構造の安定性を維持する能力があります。
鉄筋コンクリートの耐火設計
鉄筋コンクリートの耐火設計は、建物の安全性を確保するために非常に重要です。
- 設計時に考慮すべきポイント
- 建築基準法における耐火性能

設計時に考慮すべきポイント
鉄筋コンクリートを用いた建物の設計においては、耐火性を考慮することが必須です。
まず、火災時に耐えられる時間を計算し、それに応じた構造を選定することが重要です。
具体的には、耐火性能を示す試験基準に基づいて、材料や厚さを決定します。
設計者は、構造の各部分が火災時にどのように影響を受けるかを評価しなければなりません。例えば、柱や梁の厚さを適切に設計することで、火災からの保護が強化されます。また、周囲の環境や使用目的に応じて、耐火性能を柔軟に調整することも必要です。
設計の段階で耐火性を考慮することは、後の維持管理や保険コストの軽減にもつながります。このように、設計時に耐火性を意識することは、長期的な安全性と経済性の両方に寄与します。
建築基準法における耐火性能
日本では、建築基準法において耐火性能が明確に規定されています。これは、火災時に建物がどの程度の耐火性を持つべきかを定めた法律です。
例えば、建物の用途や高さに応じて、求められる耐火時間が異なります。
これに基づいて、設計者は法律に準拠した耐火性能を確保する必要があります。具体的には、耐火構造を選定し、定められた基準に基づいて施工しなければなりません。この基準に従うことで、建物の安全性が向上します。
建築基準法に基づく設計は、火災による被害を最小限に抑えるための重要な要素です。これにより、万が一の火災発生時にも、建物が崩壊せずに避難時間を稼ぐことが可能になります。
鉄筋コンクリートの耐火性に関する課題
鉄筋コンクリートの耐火性には、課題も存在します。
- 火災による損傷の影響
- 劣化の要因とその対策
- 維持管理の重要性

火災による損傷の影響
鉄筋コンクリートが火災にさらされると、構造体に損傷を与える可能性があります。特に、高温によるコンクリートの剥離や鉄筋の変形が問題となります。これにより、建物の強度が低下することがあるのです。
具体的には、コンクリートが高温にさらされることで、内部の水分が蒸発し、ひび割れが生じることがあります。このような損傷は、後の修復が必要となり、コストがかさむ原因になります。
また、火災後の点検と修復が不十分な場合、将来的な耐火性がさらに低下するリスクもあります。このため、火災発生後は速やかな対応が求められます。
劣化の要因とその対策
鉄筋コンクリートの耐火性を維持するためには、劣化の要因を理解し、適切な対策を講じることが必要です。主な劣化要因としては、湿気や化学物質の影響があります。特に、塩害やアルカリシリカ反応によって、鉄筋が腐食することが懸念されます。
このような劣化を防ぐためには、施工時に防水処理を施すことや、適切な材料を選定することが重要です。
また、定期的な点検とメンテナンスを行い、早期に問題を発見することで、劣化を防ぐことが可能になります。
適切な維持管理を行うことで、耐火性を長期間にわたり維持できるのです。このように、事前の対策と定期的な点検が鉄筋コンクリートの耐火性を守るためには不可欠です。
維持管理の重要性
鉄筋コンクリートの耐火性を維持するためには、日常的な維持管理が非常に重要です。建物は長年にわたり様々な環境要因にさらされるため、定期的な点検が必要です。
点検では、ひび割れや剥離の有無、鉄筋の状態を確認することが求められます。特に、火災のリスクが高い場所では、より頻繁な点検が必要でしょう。
このような管理を怠ると、火災発生時に思わぬ事態を招くことがあります。
また、維持管理を行うことで、保険料の軽減や建物の資産価値を維持することにもつながります。定期的なメンテナンスを行うことが、鉄筋コンクリートの耐火性を高め、長寿命を実現するのです。
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まとめ
この記事を通じて、鉄筋コンクリートの耐火性の特性や設計に関する重要なポイントをお伝えできたと思います。
今後の建築物において、より安心な暮らしを実現するために、鉄筋コンクリートの特性を理解し、選択することが重要です。